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心が壊れるわけ
脳は大きく分けると、
   *古皮質(爬虫類脳)と、*旧皮質(旧哺乳類脳)と、*大脳新皮質(新哺乳類脳)という性質を持っています。
古皮質-生命脳(視床、視床下部、海馬、中脳、橋、延髄、など)
    <本能的欲求、食欲、性欲などの固体維持、種族保存などを司る>      
旧皮質-動物脳・大脳辺縁系(帯状回、脳梁、中隔核、など)
    <怒りや恐怖、敵を攻撃するなど感情をコントロールする情動脳、呼吸など自動的身体機能の維持を司る>
大脳新皮質-人間脳・思考脳(前頭葉、側頭葉、頂頭葉、後頭葉)
    <創造性を司り、感触や痛みなど
    体の感覚器からの信号を受け取ったり、状況を判断し運動の指令をしたり、
    目で見た映像を認識します>
この3つの性質の脳が連携し、脳機能のバランスを保っている。
       この中の旧皮質という脳は、感情的な分野の認識をし、反応をする情動脳で、入ってくる情報に対して、
       とても 反応しやすく傷つきやすいのです。
生後から6ヶ月の間に機能し始め、人生の早期に重要な人間的な結びつきを学びます。
    学習や記憶をしていく反面、生命維持のための反応的記憶により、忘れることがとても苦手な脳です。

トラウマ記憶の刷り込みにより、身体刺激反応をゆがめ、反復脅迫反応により、
       二重の悲劇を招く事もある。

    この大脳辺縁系は、情動作用により、興奮、喜び、怒り、恐怖、悲しみ、恥ずかしさ、
    嫌悪などという感情を司っているので、情動表現を人生早期に傷つけられると、
    そのダメージは大きく、人と人を結ぶ橋、コミュニケーションが破壊されます。

    また旧皮質は、新皮質と違い自覚的に言語化するような働きではないため、
    本人としての自覚、認識がないために、
    心の傷を癒そう、癒されなければという現実を理解できないのです。
人間の本来のストレス抵抗系は、Fight or Escape という観点でできているため、
    中間点のストレス状態にとどまっている事によって、
    理性脳である大脳新皮質(明確な意識・最も遅くに進化した部分)が疲労し、
    感情の処理判断がくずれてきます。

    この時の傷つき体験は旧皮質の中へ無意識的に、マイナスのイメージとして強くインプットされます。
<しかし、旧皮質の機能下では、自分の意識したイメージが現実のものなのか、空想・想像の世界なのか、
    区別をうまくつけられないという性質をもっています>

この性質を利用して潜在意識の開発や心理治療が行われます。
<トラウマ>の状態が長く続くと、旧皮質からは、怒りのホルモン(ノルアドレナリン)と、 
    恐怖感のホルモン(アドレナリン)が異常分泌し始め、間脳からの刺激により、神経伝達物質の異常分泌を招きます。

    新皮質が混乱したまま、自律神経へ思いもよらぬ、間違った指示を出して暴走し、過剰反応を起こしてしまいます。
    この自律神経系の暴走が元になって、体調不良、病気、ノイローゼが起きるのです。

心身症状への一例= 急性・慢性ストレス → 血中の糖質コルチコイドの上昇、体内イオン濃度・全身糖代謝調節 →
    継続的ストレス反応 → 身体のネガティブ・フィードバックを受けストレス抵抗のためのACTH〔副腎皮質刺激ホルモン〕が減少 → 
    脳幹からの指示で血圧、心拍数上昇など循環器系の変化 → 自律神経系の調節機能が不調 → 摂食行動など低下 → 
    ドーパミン〔興奮性快楽物質〕分泌抑制 → 甲状腺ホルモン・TRH〔やる気を起こすホルモン〕分泌抑制 → 
    ストレス抵抗システム崩壊 → 負のフィードバックサイクル → あきらめ →  鎮静系セロトニン不足・ストレス反応増幅 → 
    情動活動の低下により、ひきこもり・うつ病等を招く → NK〔ナチュラル・キラー〕細胞減少 → 心身の異常


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ストレスは大脳皮質が、何かをしたい得たいという本能を押さえ込むことから始まります。

    見通しのつかない将来、未知のストレスにあうと、アドレナリン(恐怖時のホルモン)分泌を急に増加させ、
    この反応が脳に負のフィードバックとして記憶され、今後のストレスをより恐れて、ストレスの増幅作用を招きます。

体験的記憶はビジュアル化され潜在意識に記憶される。

扁桃核という好き嫌いの判断をする脳の部分では、フラッシュバックという警告反応が起こり、
      ストレス反応が増幅し、さらにストレスシステムの崩壊を招きます。
      記憶のプロセスを司る海馬やホルモン分泌に関係の深い視床下部には、副腎皮質ホルモン・コルチゾール受容体が
      濃密に存在していて、このためストレス持続によって海馬が老化以上の速さで神経細胞を脱落させ、記憶障害や痴呆を招くこともあります。

コルチゾールは免疫系にも抑制性的に働くので、免疫力も落ちてきます。

      血液中には遊離脂肪酸が増加して空腹中枢を刺激します。インシュリンにより脂肪が蓄積します。

      女性はもともと男性より鎮静系快楽物質・セロトニンが少ないため、
      女性の方がうつ状態になりやすいと言われています。

      女性ホルモン〔エストロゲン、プロゲステロン〕の濃度が高い月経周期の時期にストレスを受けると、
      糖質コルチコイドの濃度上昇が長期になりうつ病にかかる割合が高くなります。

眠気を促進するメラトニンは夜間に多く合成されます。
    この作用によってセロトニン合成が抑制されるため、冬にうつ病が多くなると言われています。
    セロトニンが不足し、ストレスの緊張から夜中でも怒りのホルモン・ノルアドレナリンが分泌されていると、
    たくさん夢を見たり、不眠症になったりします。

アドレナリン・ノルアドレナリン・副腎髄質からの闘争ホルモン・カテコラミンなどにより、
    自律神経系の不調から自律神経の暴走を招き、感情判断、思考活動を司る脳の前頭葉の血流が低下して
    感情生活に影響がでます。
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消防士 や 警察官、ライフガードのみなさんへ
<災害ストレスについて> Critical Incident Stress

    悲惨な事件、事故や災害の救助や処理にたずさわった経験の後には、必ずといってよいほど
    フラッシュバックが起き、悲しみ、むなしさ、罪悪感、気持ちの落ち込み、悪夢、体験場面への固着感、
    対人関係の苦痛感、心身硬直、等々様々な症状に悩まされます。

    これは健康な人なら、当然出てしかるべき状態です。

ニューヨークの September11th. でカウンセリングを受けた、消防士や災害現場関係者の人達は
    2500人あまりに及んでいます。
    特に、消防士、警察官の人達は
<Survivor’s Guilt>という、自分が助かったことへの罪悪感が深く心を苛んだのです。

災害ストレス の状態の特性
      1 覚醒亢進 = ちょっとした刺激に反応してしまう(臭い、似た光景を見た時など)
       2 回避     = 思い出したくないと、かたくなに自分の感情を打ち消そうとする
       3 侵入的想起= 再体験、類似体験によるフラッシュバック(過去の瞬間場面の切り返し) 

     このような状態のままほっておくと、うつ状態、アルコール中毒などに移行する場合も考えられるので、
     適切な人に話したり、カウンセリングを受けて、経験した過酷な状態を心の中から外へ解放しなければいけません。

ニューヨークの消防士、警察官たちも、はじめは『弱虫がCounseling を受けにいくのだ』と
    思っている人が多かったのです。
    でも、それは
大きな間違いでした。

   目の前で経験した衝撃的な場面が脳から消えてなくなることはあり得ません。
   だから、心が深く傷つくことは当たり前のことです。
   早く心を癒すために、
手当て、が必要なのです。
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<トラウマの記憶を根こそぎ取り除くことは出来ませんが、
  繰り返し心の平安や希望が旧皮質脳の中に記憶され、言葉に解放し、具現化されることで、少しずつ和らいでいくのです>

 必ず治っていきます。
必ず、専門家の心理療法やカウンセリングを受けてください。
     我慢するのは、遠回りです。