生まれた時から、心が壊れていたわけではない。
何か、原因があったのです。


思考のゆがみ  心が変化していく過程  CONTAMINATE
Co-Dependence 共生関係>
Identity の喪失によって特徴づけられた病理で、酒や人、物に頼り自分の感情、欲求、欲望に気づいていない。
幼い頃の環境が安定していない場合、外部にのみ目を向けないといけない必要性から(情緒的、肉体的、性的、化学物質によってなど)→
 自己の内部から自尊心を生む能力を失ってしまう。
健康的な内的生活がないと、外部でそれを満たすために、それを求めて翻弄する。
幼い頃の欲求が満たされていないため、自分に何があるか、備わっているか、どんな人間なのかがわからない。
Offender Behaviors 犯罪行動>
傷ついたInner―Childを持っている人 = いい人物、静か、辛抱強いという傾向がある。
  しかし、この世の暴力や虐待は、傷ついた  Inner-Child を持つ多くの人によってなされている。

  多くの独裁者が、幼い頃に慢性的に傷つけられ中毒的に辱めを受けていた。
愛情遮断=全てをあきらめ、その怒りは心の奥に抑圧され、行動化として爆発する。
Identity 感覚の全てを失い、変わりに虐待者と同一化 = 犯罪者との同一化
多くの性的犯罪者の中には、その本人が性的Abuse を受けていたことが多い。
Narcissistic Disorders 自己愛的障害>
子供は無条件に愛される必要がある=養育者の愛が必ず与えられるという保証。
親の行動、思いなど全てが鏡となって、子供に反映される → 自分は誰なのか、どういう価値があるのかということを知っていく。→ 
 いつも必ず受容されている、愛されているということを知る。
自己愛的欲求が満たされてくると → 自分らしさの感覚がわかってくる。(Self・Identity)
この欲求が満たされないと、愛されることや注目されること、同情されることへの貪欲な要求が生じ、大人になった自分の世界を乱す事に
  つながる。(Inner―Childが対人関係を故意に妨害してしまう状態)
  何故かというと、いくら愛情を与えられても決して十分と感じられない。
自己愛欠乏のInner-Childの要求は大人になってからも、簡単には満たされない。
  子供の要求というものは=依存欲求=他人によって充足してもらうもの。だからこそ、満たすためにより貪欲になる。
  この自己愛欠乏を癒すには喪失のグリーフ・ワーク、認知療法(本人の心の傷や、真の自己への気づき)のみが癒しをもたらす。
  それまでは貪欲に愛情や自尊感情を求め続けるための行動を繰り返す。
行動の特徴
● 人間関係で落胆し何度も近い関係の相手を変える。
● 自分の欲求を満たしてくれる完全な人や愛を常に追い求める。
● 自己価値観を満たそうと、物や金を求めることに走る。
● 何かしらの中毒症になる。(精神の穴を埋める試み、Sex中毒、アルコール中毒、買い物中毒、自傷行為・反復性リストカットなど
  あらゆる中毒症状 など)
● 運動家や俳優のような表現、演技者になる。(観客の賞賛や追従者を必要とする)
● 自己愛的欲求を満たすために自分の子供を通して満たそうとする。→ 得られなかった愛情、賞賛を自分の子供自身から得る。
Trust Issues 信頼問題>
養育者が疑い深いと、子供は疑い深くなる。(世の中は危険、敵がいっぱい、予測がつかないなど)自分が用心しなくてはいけないと思う。
自分がコントロールしていれば「誰も私の邪魔をせず傷つけることも出来ない」と思い込む。
コントロール狂になり、1週間に100時間働いたりすることで安心する。すべて自分の管理化下に入れる。
  夫が選んだ家具も自分の好みに全て取り替える。そうしないと気がすまない。
もう一方の極ではコントロールを放棄して、ナイーブな形で他人を信用しだまされ、しがみついたり過度のエネルギーを使って
  自尊心を傷つける。
何かを失うことに対する、オーバーリアクション。不安、恐怖感。
またもう一方で、自閉的、孤独に引きこもり、誰も入れないように防御の壁をつくる。
  人を信用することを学ばなかった人は、激しい感情、とらわれ、コントロールに一貫し、親密さ、養育、感謝などの感覚がわからない。
  他人から何かをしてもらうことに、心地悪さを覚える。
 人生の最初の大切な発達過程は、基本的信頼感の確立。→ 自分を愛し、信じ、外の世界へ出て行くための大規模な準備期間。
Acting Out・ 行動化/ Acting In Behavior・内攻化>
行動化
人生の基本的な行動の源泉となるのは情動である。基本的な欲求を満たすために私たちを行動させる燃料のようなもの。
  Emotion(Energy + Motion)
  様々な状況に応じて感情が生じ、その場に適した対処をします。
  しかし、過去の苦悩やトラウマと関係するすべての情動はその時点から、凍結したままになります。
  解決していない表出できずにいたこのエネルギーは、それをいつまでも継続して解決しようと試みます。
  そしてその為に、行動化しようとします。
過去の未解決な情動のエネルギーは再確認、再体験のための[行動化]という唯一の方法で現実化されます。[反復脅迫]
「今度こそわかってもらえる」などという感情にひきよせられる、魔術的思考。『今度こそ、分からせよう』という反動欲求。
行動の特徴
● 他人に暴力を繰り返す。
● 自発的に年齢退行をする。(機嫌が悪くなる、かんしゃくを起こすなど、わけのわからない事をする)
● 自分は言ったり、行なったりしたこともないと宣言したことを、自分の子供の前で言ったりやったりする。
● 理屈と合わない行動、反抗をする。
● 自分が理想とした親の役割を強調したり、生活の中に持ち込む。
内攻化
過去に受けた虐待を自分自身に向けることを内攻化という。
子供の頃に罰せられた方法で自分を罰する。「こののろま、まぬけ」と自分を批判し、ののしる。
過去の未解決の情動は自己に対して表現される。
  あまりの過保護下で育った人が、ただ従順であるような情動を身につけ、怒りや自分を表現することに罪悪感を覚え、
  自分の人生そのものに無関心、無力、憂鬱になり、目的達成を自ら困難にする。
内攻化された情動のエネルギーは深刻な肉体的問題を引き起こすことがある。
  (胃腸障害、心臓麻痺、癌、ぜんそく、頭痛、腰痛、関節炎など)

Magical Beliefs 魔術的な思い込み>
「そんなことをしているとバチがあたる」「そんなに困らせるとママは病気になっちゃうわよ」「嘘をついたらすぐにわかるのよ」
  などは人の生産性を成長させてはくれない言葉です。
  そして非常な
パワーを秘めた言葉として、養育者の手間と時間を省いてくれるのです。
  しかし、そのパワーのある響きは、魔術的に子供の心に入り込み、依存欲求を満たすという生産性をあきらめさせてしまいます。
行動の特徴
● お金さえあればなんとかなる。
● 学歴、学位があれば何でもうまくいく。
● 恋人に捨てられたら生きていけない。
● 一生懸命やれば必ず報われる。
● 待っていれば、良い結果が得られる。(シンデレラストーリーのような)
● こちらが我慢すれば、人はわかってくれる。<毒のりんごを食べても、静に眠っていねば王子さまが迎えにきてくれる>
  など、おとぎぱなしや童話の中に、話しを文字通りに受け取ってしまうような、要素がある。
  傷ついた、Inner-Childは、おとぎ話を信じやすい。

  『おとなしくしていれば幸せの結末をもたらしてくれる』というような、魔術的な意味を含む。
  その結果、女性も男性も行動する事なしに、ただ信じて理想の相手を待ち続ける(探し続ける)
  というような思考形態を招きます。
Intimacy Dysfunctions 親交の機能障害>
*傷ついたInner-Childをもって成長したアダルトチャイルドは、呑み込まれる恐怖と見捨てられる恐怖の両方を行き来しています。
破壊的な関係を清算できずに関係の奴隷になったり、被害妄想のため永久的に孤立したりする。
一度親しくなると、[自分の批判リスト]の内容からマイナス項目を増やしていき、小さな口論をわざと始め関係を破壊しようとする。

ある女性が夫の浮気の現場を目撃した。どうして離婚しないのか?と聞かれて「夫を愛しているから」と答えた。
  この女性は依存と愛とを混同しているのです。[愛を装う執着、依存]は見捨てられるという病んだ深い恐怖に根ざしています。
傷ついたInner-Childは、人と人の親交を汚染します。
  なぜなら[真の自己]というものの感覚がないからです。
親が子供の感情、欲求を認められないと、子供の[真の自己を拒絶する]という最も大きな傷を負わせてしまいます。
  子供は自分が愛されているという事を確認するために、親の喜ぶやり方で行動します。
  この傷つけられた自己は何年にもわたって発達し、家族のシステムの中で要求と役割の返答として強化されていきます。
  除々に[偽りの自己]が自分自身であると思い込むようになります。
  その自己は真のものではないこと[他の人が書いた自分についての脚本]に元づいて行動しているのだという事を忘れて
  生きていくようになります。
[真の自己]の感覚のない人に他人と親密になることは不可能です。自分が何者なのかわからないのですから、
   どうやって他人と接してよいのかわからないからです。
強い自己の感覚を形成する方法は、自己としての境界線感覚を発達させることです。
  心理的国境線によって、自己が不適切なやり方で人と接近した時などに、アンテナが働き安全な環境を保てるのです。
性的境界線が確立されていない人は、強要されてセックスをしたり、望まないセックスをしたりします。
子供が無視や虐待によって傷つくと、自己、自我の境界線が破壊されます。そして見捨てられる、呑み込まれるなどの恐怖を持ち、
怯えた子供の傷を持ったまま、大人としての生活をしていくことになります。
自己の価値感覚と他人との境界線感覚が確保されていれば、他人に「ノー」と言ったり、拒否されることにひどい不快感、恐怖感
  を味わうことはありません。
親交の機能障害は、性的な機能障害として発生する可能性が大きい。
 機能不全の家庭で育つと、家族の役割が混乱し、養育者の子供に対する落胆や絶望感、家庭事情による
 世間への恥辱感により、子供の発達上の依存欲求無視が生じ、性的発達の段階にもダメージを与えることがあります。
 サド・マゾ的、強要した性欲、オーラルセックス固執など歪んだ性の行動化にもつながります。
 想像上の理想の父親像を作り上げ、それを求めて相手を変え続けるという現象をもつくります。

発達の欲求が満たされないと、その発達の段階レベルにとどまってしまう。
 乳児期の欲求がかなえられなかった子供は、口唇期的満足に固着するためオーラルセックスとしての固着として現れます。
歩行期に固着した子供は、生殖器への興味として顕現、[性の物質化]と呼ばれ他人を性的対象のみに考え、中毒的なセックスを繰り返す。
 これが傷ついた内的な子供の唯一の親交方法としてインプットされてしまったからです。
Non disciplined Behaviors しつけられていない行動>
しつけによって、人生の歩みを容易にも運んでくれるものです。
  自分自身に正直に語る、責任をとる、欲求を得るために自分も行動してみるなど、
  人生の喜び快感の充足を得ることを学ぶ源泉ともなります。
過度のしつけは、厳格、脅迫的、罪の意識、自責、従順すぎる、過度に凛々しくありたい、生真面目過ぎる、
  などの不自然さにつながります。
しつけられていない
Inner-Child はわがままで、時間を無駄に使い、頑固でお金の使い方が衝動的だったりします。
Addictive / Compulsive Behaviors 中毒・脅迫行動>
親がアルコール中毒だった場合、その親は自分の健康に留意せず、自暴自棄であったということになります。
  その環境下で育った子供が自分を大切に思えるわけがありません。
  養育者は子供の情緒を気遣う余裕もなかったわけで、子供は情緒的に見捨てられてきたのです。
  そして子供は家族の機能不全を自分が補おうとして、母の慰め役になったり、兄弟のために父代わりになったり、家族の情緒的充足
  を子供ながらに満たそうとするのです。
  しかし、それは子供にとっては過重なストレスであり、そのような抑圧されたプレッシャーを抱えて成長すると、
  後には、活気のある気分変容や快感をもたらしてくれる→ アルコール、薬物、食べ物、ギャンブル、金品、などへの中毒へと走ります。
  ストレスの圧迫に耐え切れず、親の中毒のコピーをしてしまうことにもなります。

否認知中毒―感情を締め出し、感じることを避けるという強い現れ方をすることがある。
活動中毒―ショッピング、賭け事、仕事、セックス、宗教的な儀式などの活動にのめり込む事によって気晴らしをする。
感情中毒―恐れの中毒=物事を破壊的にとらえ常に臆病な行動をする。他人を巻き込んで大騒ぎをする。
悲哀の中毒=悲しむことがないのに、いつも悲しみを自分の中に見ることで自分の存在を確認する。
喜びの中毒=最も怖い中毒で、喜び笑い陽気でいることを強要された子供は、自分の感情を凍結させてまで、微笑むような反応をします。
物品への中毒=心奪われるものをすべて手にいれる。常に欲しがり手に入れないと気がすまない、非常に貪欲になる。
鏡的世界観中毒=常に他人の態度を通して、自分がどんな人物なのかを観ようとする。依存的感情。
Thought Distortions 思考歪曲>
子供は絶対主義です。非論理的、All Or Nothingという両極端な情動的論理で行動します。
  「わたしが悪いと言われたから、自分はダメな人間なのだ」「悪いことをしたから、もう愛してもらえない」
  「パパの機嫌が悪いのは、何か自分が言ったからだ」というような、何でも自分のこととして受けとめる、これが子供の自然な思考形態です。
  大人になって苦痛な情動を避けるために、あたかも当然のごとくに他人の苦痛、災難に対して「私が代わってあげたい」などという
  思考形態を形成してしまいます。

思考歪曲の2パターン
 普遍化―感情を避けるための恐怖化は歪みです。
   「病気が治らなかったらどうしよう」「クビになったらどうやって生活しよう」など抽象的な仮説をたてる。 →恐怖感をあおる。
   (知識の豊富な人でも日常生活がしにくくなる程に、状態をネガティブに捉えて止める事が出来ない)
    本人にとっては純粋な仮説なので、心身はそのとおりに反応し、心身症にも発展する。
 細目化―苦痛な感情を避けるために事や状態の細目化へ没頭し、人生のReality を歪める。
    脅迫的完全主義という状態へ。自分の不全感を避けるために細目化(手洗いの繰り返し・同じ習慣の固持など)に没頭する。
Emptiness (Apathy, Depression) 空虚(無気力・抑うつ)>

子供が偽りの自己を強要され、自分を押しつぶして生きて行かなければならない場合、真の自己を放棄することで
  心の内部には穴があいた心理状態になります。それは抑うつ感情となって大人の生活を汚染します。
欲望と本当の感情とのコンタクトがなされなくなり、ただの空虚感が残ります。
  まるで自分の人生の映画を無表情で見ているような感覚。
このような人は慢性の抑うつ状態で、
Inner-Childの空虚感は無気力としても体験・表現されます。
アダルトチャイルド達が人生に退屈し意味がないと訴え、世の中の人達の歓喜や賞賛の理由がわからないのもこの為です。
  「いい人」でいるなどの演技を続けるが、その演技には決して真の自己は現れず、常に生きずらさを感じてしまう。
時に自己中心に走ったアダルトチャイルドが孤独の中から、飛び出してくることもある。― 苦しくなると自分のことしか考えられなくなる。
  時にとっぴな行動で人を驚かせることもある。



傷ついた子供時代は、脳内快楽ホルモン・レベルのとても低い状態を作り出します。
  従って、人生の喜び、感情の盛り上がり、人間的感激などを感じられにくい、麻酔がかかったような感覚があります。



子供の頃の傷つき体験や、解決していない感情・不安は、環境の変化が生じる場面でも、急浮上することがあります。
  結婚、妊娠、不妊治療、出産、育児、移住、別離、離婚、病気、退職、解雇など、さまざまな人生の転機に、
  不安感が急激に強くなったり、心の不安定状態に悩むこともあります。

  それは、心に傷を負った子供時代に重なるストレス状態で、潜在意識のフラッシュバックとも言えることで、
  多くの人が体験します。
 
  そんな時は、一人で我慢せずに、専門家にその状態を話してみるとよいです。

  原因を分析したり、セラピーを取り入れていくことで、いろいろな気づきを通して、新しい感じ方を育てていくことができます。

   マタニティブルーや育児ブルーも、とても辛いものです。
   しかたないとあきらめずに、良い状態を導くためにも、少しへこたれて、誰かに甘えてみるのも良いことです。



    緊張した心が、不安感を増長させてしまうので、自律神経を不調にしたり、体調不良になることもあります。
    自分の世話をする時間が必要です。



  頑張ってしまう人は、自分のがんばっている姿を忘れてしまい、もっと頑張らなければという心の奥(潜在意識パターン)からの
  指示に従ってしまいます。

  自分を認めるためのワークなど、機会があれば受けてみるのもよいでしょう。
  自分を大切にすることで、心が安心し、緊張が取れるのです。